えみーのマイペースな毎日

夫&息子2人と暮らしながら、見たこと・聞いたこと・考えたことをマイペースに更新するブログです。

【読書録】サラバ!

 図書館で約1年近く待って、西加奈子の「サラバ!」上下巻を読んだ。今まで読んだ小説の中では、マイベスト10に入るくらい、内容が濃くて面白かった。

 

サラバ!のあらすじを一言で述べると、ある少年が産まれてから40代くらいまでの人生について。その中でも、まず上巻で、第一章から第三章まで、それぞれテーマが異なり、読み進めるほど激しく感情が揺すぶられる。海外生活、性への目覚め(LGBT)、新興宗教。異質なテーマが、少年の目を通じて融和されていく。下巻に入ってからも、家族の離散、再集結、自分の信じるもの、と上巻とはある意味真逆な方向に進んでいくにも関わらず、やっぱり上手く一つにまとまっていく。

 

直木賞受賞作品ということもあり、良い作品であることは、多くの人に認められている作品に違いない。その中で、私がグッとときたポイントとしては、自分の体験と重複する部分があったからだと思う。親の仕事での突然の海外生活、言葉が通じない中での生活は、簡単には表しにくい葛藤の日々だった。その辺りが上手く擬音語なども使いながらあらわされていたのが、私が高く評価している点かもしれない。

サラバ! 上

サラバ! 上

 
サラバ! 下

サラバ! 下

 

 

【映画】君の名は。

観客動員数が1800万超え、興行収入は約240億円という成績を収めた、2016年大ヒット映画の一つ、「君の名は。」を映画館で見た。

 

正直、アニメに興味は無いので、少なくとも映画館で見る気は無かった。とりあえず話題作を抑えておきたかったので、事前に小説2冊を読んでいた。

小説を読んだ感想としては、男女の入れ替わりが本ではわかりにくいということ、本編の話がかなりシンプルにまとめられている(引き算しすぎている)ように感じた。

 

君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)
 

 

ある程度ストーリーを頭に入れた上で、実際に見て感じたこと。

  • 2016年前後の都会・田舎の風景や暮らしが忠実に描かれている
  • 入口として、日本文化の一部を知ることが出来る(組紐、口噛み酒、世襲制)
  • 劇中音楽の内4曲をRADWIMPSが手がけることによる統一感
  • 絵がジブリっぽい雰囲気もあり、ある意味で日本アニメの集大成

 

良かった点でもあり、すごく残念だなと思った点としては、初見で映画を見ただけでは、ストーリーを本当に楽しめない可能性があること。シンプルで、何回も見たくなる仕組みがある一方で、とても言葉足らず。1時間47分の作品とのことなので、もう少し時間伸ばして描写しても良かったように感じた。

 

最大な驚きは、長澤まさみが声優として参加していたこと。あまりにもキャラクターに合っていたので、一瞬も長澤まさみの姿が思い浮かばなかった。真田丸のときにも思ったけど、監督や脚本の要望に対して、忠実すぎるほどに演じる事が出来る人では無いだろうか。

 

この映画を見て欲しい人、向いていると思うのは、こんな人。

  • 海外で日本文化を学んでいる人
  • 都会に暮らす小学生

【読書録】ごはんぐるり

先日のオイコノミアというNHKの番組に出演している西加奈子さんを見て、

とてもチャーミングな魅力の溢れる人だなと思った。

 

阪大の大竹教授、ピースの又吉、西さんと3人で、
直木賞や古本に関する経済学について取り上げられていた。
 
出演者の皆が関西出身なはずなのに、西さんの関西弁だけやたらと鮮明に響く。
キツい方言の関西弁だからではなくて、
関西弁というスパイスの効いた、好奇心旺盛な作家さんなんだなという印象を受けた。
安直だけれども、田辺聖子の小説に出てきそうなキャラクターだな、と。
 
そんな西加奈子の書いた食のエッセイ、「ごはんぐるり」。
普段の食、文学の中の食、海外の方食生活などなど。
食いしん坊な私は、読んでいるだけで、涎が出そうになった。
ごはんぐるり

ごはんぐるり

 

 

特に面白かったチャプターは「初デートの正解」だ。
「もし今、「好きな人」と初めて食事に行くとして、店を選ぶ権利を託されていたら、どんなところを選ぶだろうか。」
という仮定のもと、妄想における初デートのお店を考えるわけである。
 
狙いすぎたお店ではなくて、でも相手への気遣いを示せるお店。
あまりにも正解すぎず、
お店選びを通じて変態性を理解しあえるお店が初デート向きなのかもしれない。
 
その後、「正解すぎるお店」「オーダーの正解」「得意料理の正解」とチャプターは続く。
 
多分、異性が聞いたら面倒くさいと思われそうな内容が続くわけだけど、
同じ性別だからか、単なる食いしん坊だからか、相槌が止まらなかった。

7月の読書録

7月は、よくマンガを読みました。あまりの猛暑ぶりに、大好きな本を開くのも辛いくらい。

 

読んだ本の中で、気になったフレーズを以下に引用します。

Pは書かれているページ数を、「位置」とはKindle本におけるページ番号を意味します。 

 

 位置212

哲学者ソクラテスが残した「無知の知」という言葉があります。その意味は「自分自身が無知であることを知っている人間は、自分自身が無知であることをしらない人間より賢い」「心の地への探求は、まず自分が無知であることを知ることからはじまる」という考え方のことです。

ふる

ふる

 

P119

でもこの空気は、今感じているこの空気は、実はもう過去のもので、もうここには存在しないのだ。「今」は、刻々と動いている。過去の「今」を聞いている「今」も、もうここにはないのだ。自分は次々と、新しい「今」に身を浸している。それは避けられない。過去の「今」を忘れてしまうのは、だから自然とも言える。でも花しすは、そのことに、わずかでも抗いたいような気持ちだった。自分が確かにいた過去の「今」を、少しでもこの「今」に閉じ込めておきたかった。

人生ほの字組

人生ほの字組

 

P31

正解は達成する前にわかるものではなく、達成し続けるなかでうっすらとわかる程度なのかもしれません。もっと言えば探し続けることが正解なのかも。

アロハ魂 (幻冬舎文庫)

アロハ魂 (幻冬舎文庫)

 

 位置1452

肘から手首までの面を使って、ピザの生地をのばすように体の上を滑らすのがロミロミというものらしいということはわかった。

Nのために

Nのために

 

 

マンガで分かる心療内科 1 (ヤングキングコミックス)

マンガで分かる心療内科 1 (ヤングキングコミックス)

 

 

モテるマンガ(1) (ヤングキングコミックス)

モテるマンガ(1) (ヤングキングコミックス)

 

 

マンガで分かる肉体改造 糖質制限編 (ヤングキングコミック)

マンガで分かる肉体改造 糖質制限編 (ヤングキングコミック)

 

 

ブラックジャックによろしく 1

ブラックジャックによろしく 1

 

  

女医レイカ 1巻

女医レイカ 1巻

 

 

 

 

6月の読書録

7月ももう半分過ぎてしまいましたが、6月は、海外出張もあり、本を読むのに使う時間が沢山あったので、色々と読みあさっていました。

読んだ本の中で、気になったフレーズを以下に引用します。

Pは書かれているページ数を、「位置」とはKindle本におけるページ番号を意味します。 

 

東大教授が教える独学勉強法

東大教授が教える独学勉強法

 

 位置147 

そもそも、私たちは何のために勉強をするのでしょうか。私なりに考えてみると、それは生きていくための知恵を身につけるためだと思います。知恵というのは、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、例えば、人間が生きていくには、選択を迫られる場面が何度も出てきます。そういう場面において、「少し自信を持ってきめられるようになる」というのが本来の勉強の目的であり成果だと思います。

 位置948

それは1日に30分、何もしない時間をつくろう、ということだ。仕事の時間ではない。家族との団欒の時間でもない。1人になって、ひたすら自分の仕事について考える時間だ。「いま自分は何の仕事をしているのだろうか」、「これまで1年の仕事ぶりを振り返って反省点はないのか」、「自分の周りでよい仕事をしている人の仕事ぶりで参考になることはないのか」などなど、仕事についてじっくりと考える時間だ。仕事をするのではない。仕事について考えるのだ。

P127 

誰もが、ほとんどあらゆる分野について、素人です。ですからあなたの分野についてわかってもらうことは、あなたの仕事の一部なのです。あなたは、他の分野の人に対して、私の専門や私の仕事を勉強しなさいなどと言うことはできないのです。

異端のススメ

異端のススメ

 

 p16

林 ドイツの首相、ビスマルクの言葉に「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」というくだりがあるけれど、自分の行きている時代なんて短いわけで、親や祖父、祖母それぞれの時代の経験—結果的に、それが歴史になるわけだけれども―その術を、家族、子どもに教えないと蓄積されない。

 P192

人間は弱い生き物です。自分に実力がなくて物事がうまく進まないとき、本当に必要なことは、勉強や訓練により実力を少しでも上げることです。けれど多くの人がそうではなく、長時間働いたり、賢そうに聞こえる適当なコメントでごまかしたり、自己啓発本に逃げたりします。

人生の座標軸―「起業家」の成功方程式

人生の座標軸―「起業家」の成功方程式

 

 P26 僕は、知識、考える力、伝える力の3つの中で、もっとも難しいのは、この伝える力ではないかと思っている。それだけ、考えていることが伝わらないのだ。伝える力を育成するには、当然、言語処理能力が必要になる。可能ならば英語と日本語双方の言語における処理能力をもち、つねに高め続けることが望ましい。これに加えて、受けての感情を理解する心理学の知識、さらには詩的でアーティスティックな感性、人間力などが必要となるのだろう。

ソーシャルメディアで伝わる文章術

ソーシャルメディアで伝わる文章術

 

P152 【専門性を活かせること】

  • 得意なこと
  • やっていて楽しいこと
  • 周りに頼りにされていること
  • 普段からたびたびほめられること
  • 人に喜ばれたこと
  • 人の役に立っていること
  • 既に提供して報酬を得ていること

 

以下の本に関しては、特に引用なし。 

キネマの神様 (文春文庫)

キネマの神様 (文春文庫)

 

 

 

ここがヘンだよアメリカ人 (コミックエッセイの森)

ここがヘンだよアメリカ人 (コミックエッセイの森)

 

 

 

死ぬかと思ったH

死ぬかと思ったH

 

   

死ぬかと思ったWH (アスペクト文庫 A 2-2)

死ぬかと思ったWH (アスペクト文庫 A 2-2)

 

 

死ぬかと思ったTH(とりぷるえっち)

死ぬかと思ったTH(とりぷるえっち)

 

 

映画レビュー:ゴーンガール

ゴーンガール(Gone Girl)という映画を見ました。今まで見た中でも、最高傑作のひとつだと思っています。

 この映画の要は、ストーリーなので、出来ればストーリーについてはあまり触れたくないです。未見の人は、ネタバレを読まずに映画or本に臨まれることをお勧めしたいです。

 

この映画の魅力は以下の3点だと思っています。

1.身近にありそうな話

話の始まりは、どこにでもいそうな平凡な夫婦の話だと思っていました。終わった感想としても、どこにでもありそうな話だなという印象を抱きました(但し非常に極端です)。現実には起こってはいけない話ですが、ちょっとした夫婦のすれ違いがここまで大きな事件に発展していく過程が、無さそうなのに有りそうで面白いです。

2. 話の進行が2面から

最初は夫側のストーリーとして描かれますが、その中で妻の日記という形で少しずつ妻のことがわかってきます。また、途中からは、主役が妻という形で、ストーリーの軸が変わります。お互いの言い分の食い違いがわかりやすい形で表現されていることも物語の進行に夢中になってしまう一因であるように思います。

ちなみに、最近私が読んだ本、「その女、アレックス」でも途中から別の視点で描かれており、それがすごく斬新でした。ミステリー界では流行の傾向なのかしら?

3.対世間、対マスコミに関する戦略

対世間、対マスコミ被害者の家族がどのようにマスコミと向き合うか、そのことによって、世間はどのような反応をするかというのが描かれています。まるで、大統領選挙のように、一挙一動によって、残された夫の評価が上がったり下がったり。改めて、メディアの怖さや、発言権が大きい人の影響について考えさせられます。

 

ストーリーを理解した上で、もう一回見たいという気にさせられました。きっと多くの伏線が残されているので、その証拠探しがしたいです。

 

あと、主人公とその双子はボードゲームが好きなようで、ちらちら小道具としてボードゲームが写ります。もう少し余裕があれば、どんなゲームが使われているか、チェックしたかったです。 

 

また、あまりにも映画に引き込まれたので、原書を買いました。これから読みます。原書があって、それを結構忠実に映画化されたようです。ちなみに、映画の脚本は、原書の著者が書いたみたいです。 

Gone Girl: A Novel

Gone Girl: A Novel

 

 

最近購入したBluetoothイヤホンの評価

1ヶ月前にbluetoothイヤホンを購入しました。今のところ、iPhoneと接続して、音楽聴いたり、youtube見たりという用途で使っています。使用する中で感じるメリットとデメリットについて、まとめてみました。

 

 

メリット

(1)コードレス:iPhoneと有線で繋がっていないというだけで、こんなに快適なんだ!と目から鱗やら何やらが飛び出てしまうくらい、ストレスフリー。特に、歩いている時、満員電車、ingress中にストレスが無いのがありがたいです。

(2)設定・接続が簡単:購入して初めて使う際に、設定(30もいらない)するだけで、あとは自動的に繋がってくれるので、大変楽です。

(3)Bluetoothの電池量が接続機器上でわかる:これはiPhoneの機能なのか、Bluetoothヘッドフォンの機能なのかわかりませんが、接続中は常に電池量がiPhoneに表示されているので、充電のタイミングがわかって便利です。

(3)見た目がかっこいい:他社製品を見ていると、黒一色、白一色とシンプルなものが多い中、蛍光グリーン?イエロー?に惹かれてしまいました。まぁこれは好みの問題です。

(4)廉価:ヨドバシカメラ梅田にも見に行ったのですが、安くても5,000円を超えるものばかりでした。それと比べると、2,500円を切る値段設定に不安にもなりましたが、使用する上での目立った問題点や故障はありません。

 

デメリット

(1)充電の手間:普通のヘッドフォンと異なる点としては、充電が必要となる点。とはいえ、電池のモチは結構良いので、今のところ、そこまでストレスではないです。

(2)音質に不満足:普段聞く音楽の7割くらいがJazz & Bossa Nova2.5割がMusical音楽や映画音楽、0.5割がJ-POPなので特に感じるのかもしれませんが、低音が聞こえにくいのが残念です。ベース、バスドラムの音は、集中して聞かないと、鮮明には聞こえません。iPhoneの設定Jazzモードにしているので、低音が聞こえやすい設定にしていても、この調子です。一方、J-POP主体として聞くのであれば、あまり気にならないのかもしれません。

(3)サイズ感が海外用:耳の穴に入れるカナル部分が大きくて、長時間使用していると耳が痛くなります。クッション部分を小さいものに変えたことで改善されましたが、それでも未だちょっと大きすぎる印象です。

 

今後の課題:

一応スポーツタイプのもののようなので、今度ランニング時に使用してみたいと思います。